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香川で活躍するクリエイターズファイル~Vol.1:アイデアと人間力~

自分の仕事に真摯に向き合い、自分の道を信じて進むクリエイターたち。今企画ではアイデアと行動力を持ち、香川で活躍している4人のクリエイターの仕事を通して感じる人間としての魅力にクローズアップしました。

File01:塩田英範

passive design house MiRaie(パッシブデザインハウス ミライエ)

設計デザインアドバイザー

 

1980年、香川県生まれ。高松工芸高校、専門学校を卒業後、地元の設計事務所や工務店にて家づくりに携わる。「培ってきた知識と技術を最大限に発揮し、たったひとつの我が家を創り上げたい」との想いから2015年passive design house MiRaieを設立。
●二級建築士 ●インテリアコーディネーター ●暮らし省エネマイスター ●既存住宅状況調査技術者 ●地球温暖化防止コミュニケーター ●香川県地球温暖化防止推進員

 

 

学生時代からずっと打ち込んでいるバスケットボールを通して“バッシュ”に出会い、そこからスニーカーにハマり、今では毎日のファッションのアクセントにも欠かせない存在に。100足を超えるコレクションは、レアなものでも気分に合わせて普段使いするのが塩田さん流。また、毎週水曜の夜は、社会人バスケットボールチームの練習に顔を出すのが忙しい日常の最良の気分転換。元々、建築の道に進んだのもバスケにしっかり取り組める高校に進学したことがきっかけなのだとか。

気さくな人柄で誰からも愛される塩田社長。彼の家づくりのベースとなっているのは、設計事務所での修業時代に自然と身についた、光と風を中心に考えた設計。後に「パッシブデザイン」という考え方と出会い、これまで経験と勘を基に提案してきたことを、さらに日の入り方、室内の空気の流れ、室温変化など、その敷地や建物に合った様々なシミュレーションを行うことで、より現実的で綿密な計画が立てられるので、そういった数値を見せることで自信を持ってお施主様に説明できるようになったと言います。
「“省エネな家”と“省エネな暮らし”はイコールではありません。大切なのは、そこでどう暮らすか。例えば夏至から9月中旬頃まではすだれやシェード活用しよう、寒い冬はカーテンを開けて太陽の日射をたくさん室内に取り込もうなど窓を開けるタイミングや冷暖房の使い方など、家族に合わせた暮らし方のアドバイスを心掛けています」と塩田さん。自然エネルギーを活用した暮らしは地球環境を考えるSDGsにも繋がります。「僕ができることは小さいけれど、普段の暮らしからエネルギー問題に貢献できる家庭を少しずつ増やしていく。そんな大きな視点も持ちながら、パッシブデザインの魅力を広めていきたいですね」。

その土地ならではの自然がもたらす快適さ、長く愛される家づくり

心地よさと憧れを追求。家族のこだわりが詰まったパッシブデザイン×ゼロエネハウス

まさに子育て世代のど真ん中であるK様ご夫婦。デザインにも性能にもこだわりがあり、さらに当然のことだが予算も限られている。他社とのお話の中で諦めかけていた理想のお家づくり…。しかし「気さくで話しやすい塩田さんの柔軟な対応で、ほとんどの願いが叶いました。」とご主人。難しそうな内容でも知恵を絞ってアイデアを出してくれたり、連絡をしたらいつでも親身になって応えてくれる頼もしさ。そんな人柄にも大きな魅力を感じ、一緒に家づくりをしたいなと感じたそう。こうして完成したのがこちらのお家。

 

塩田さんの考える家づくり

大量生産の商品化された住宅でも、建築家的な空間表現のための作品住宅でもない。そこで暮らす一人ひとりのお施主様が主役になる家と、それぞれの価値観やライフスタイルが映し出されたオンリーワンの空間。住むほどに愛着が深まっていく家づくりを大切に、1棟1棟丁寧につくり上げたい。そして、お引き渡し後もお互いの何気ない日常を共有し、笑い合えるようなステキな関係をずっと続けていきたい。そんな住まい手とつくり手の楽しい未来を実現したいと考えています。

 

—– WORKS —–

周辺環境に合わせて光と風のエネルギーを適切にコントロールするパッシブデザインに、お施主様のこだわりをうまく重ね合わせることで、暮らしのコストを下げながら快適で心地良い暮らしを実現しています。

家は「建てたら終わり」ではなく年月が経つにつれて、修理が必要な部分や変えたいと思う場所が出てくるもの。この日は、お施主様にお引き渡ししてから一年目の点検の日。基礎や外壁等、外から見えるところだけでなく、天井裏や床下もしっかりと点検!「勿論、異常なし!!」お施主様との雑談も塩田さんにとっては至福のひととき。住み心地の話しや日常のことなど、心を込めて建てた我が子のようなお家での日々の暮らしのエピソードを聞くことで、また新たなアイデアも生まれてくる。

 

「自分はすごく運がいい!」と塩田さん。人との付き合いを大切にすることが縁や信頼関係を深いものにしてくれていると笑顔で話してくれました。現場と設計の段取りの違いも、持ち前の笑顔と長年築いてきた信頼でお客様のためにベストを尽くそうというムードに自然と変換されています。

 

 

 

passive design house MiRaie

Instagram(@pdhmiraie)
9:00〜17:00(不定休)

E-mail:info@passive-miraie.jp
https://www.passive-miraie.jp

TEL.087-887-5809
香川県高松市仏生山町408-1

 

 


 

File02:黒渕 忍

黒渕忍建築設計事務所 一級建築士

 

1971年香川県高松市生まれ。1994年東海大学工学部建築学部卒業 建設会社等勤務を経て、2008年設立 現在に至る

 

 

生地から仕込んで薪ストーブで焼き上げるピザ作りは黒渕さんの楽しみの1つ。生地の旨味が主役のシンプルなマルゲリータがお気に入り。その他、お店で食べた味の再現など、美味しいと思った料理を自分で作ってみるのも好きなのだそう。

“家で遊ぼう”をコンセプトにして生まれた「ULTRA遊ぶ家」。3.8mという高い天井や冬の主役となる薪ストーブを擁した空間のデザインソースは黒渕さん自身の遊び心を大切にした暮らしや趣味の1つである旅の中から得たインスピレーションだと言います。黒渕さんは元々、様々なことに好奇心を持って色んなことに挑戦するタイプ。「自分の家を建ててから、家を趣味にしたいという気持ちが大きくなりました。芝生の手入れやペンキ塗りなど、人によっては面倒に思えることも遊びの1つとしてとらえることができたら楽しいですよね。暮らすことと遊ぶことがイコールになるような家をご提案しています」。お客様からの要望で、新たな遊びや楽しみ方に気が付くことも多いそう。「自由さを大切に、お客様の遊び心を受けとめてカタチにするのが建築家の役割だと思っています」と微笑みながら教えてくれました。薪ストーブを使ったピザ作りや知る人ぞ知る場所への旅行のプランニングなど、何でも楽しむ“遊びの達人”が提案する家づくりに注目が集まります。

 

賃貸ではできない発想や遊び方の出来る家にしたいという想いを持った、遊び好きなお客様も多く、住まいの悩みや相談だけでなく、家が建った後も遊びの情報交換などでコミュニケーションを取ることも多いのだとか。

暮らしと遊びを重ね合わせて 生まれた家「ULTRA 遊ぶ家」

南の島のリゾートホテルでゆったりと過ごす、非日常を日常に。もっと家を楽しめるようにしようという発想から、ゆったりとした空間の中にたくさんの暮らしの楽しみが生まれる要素を詰め込んだ「ULTRA遊ぶ家」。自然素材を活用しながら、心地良さと自分らしい遊びを追求した家を叶えてくれます。

 

 

—– WORKS —–

つるわクリニック (さぬき市) 竣工/2021年 構造/木造2階建て

 

自然素材を生かした注文住宅をはじめ、医院、店舗等の新築やリフォームの設計監理を行っています。医療施設でありながら自然素材を多く取り入れ、まるで住宅に訪れているような気分になり、患者さんが心地良く待ち時間を過ごせるよう、また緊張を少しでもほぐせるような空間を心掛けました。日常に小さいけれど味わい深い喜びを感じられる空間をイメージし、工夫のある設計を目指しています。

 

見学会のご案内

2022年秋、丸亀市、小豆島町で完成見学会を予定。 詳細はHP、SNS等をcheck!

 

 

 

黒渕忍建築設計事務所

Instagram(@kurosuta5)

E-mail:s.kurobuchi@nifty.com
https://www.kuro-archi.com/

TEL.087-813-0152
TEL.090-5271-6771
FAX.087-813-0153

香川県高松市番町2丁目4-1 コーヒーハウスブーケ3F

 

 


 

File03: 池田 卓也

池田設計室 / 室長

 

1989年 香川県生まれ。

2012年 京都建築大学校建築学科 卒業

2016年 設計事務所に4年間勤務後、フリーで設計活動

2017年 池田設計室を設立

 

 

ヘヴィなサウンドを好んだ学生時代はバンドでベースを担当していたという意外な一面も。現在は仕事中のBGMにもなるようなゆったりとした音楽をよく聴いているそう。音質にこだわったスピーカーはお気に入りの仕事のお供。

家づくりにおいて大切にしているのは“バランス”。デザインを注目されることが多いものの、実は最も気持ちを向けているのは使い勝手の良さ。「無駄を省いて極力シンプルに。暮らす人に寄り添う機能美とライフステージの変化に対応できる余白のある造り、そして街並みに沿う家であることを意識しています」と池田さん。暮らしの高い満足度を支えているのは、同業者から“調律しているよう”とも言われる細やかな気配りとアイデアです。旅先でも土地の風土や景観に合った建築を見るのが好きで、憧れだったファンズワース邸を訪ねたことも良い経験となったそう。

池田さんは家づくりの魅力は1人では造れないところにあると言います。お客様からのヒアリングはもちろん、現場監督や職人と話すことで図面よりもさらに良いものが出来あがっていく実感があるのだとか。「現場のチームもそうですし、お金や土地の相談にもしっかりのれる良いチームが整っています。家のことで迷った時、親しい友人くらいの気軽な距離感で頼りにしてもらえたら嬉しいです」。近年は店舗デザインなど、住宅以外の案件も精力的に請け負い、活躍の場を広げています。

 

お客様とほぼ同世代、悩みや感覚を共有しながらお客様の希望に寄り添う提案に定評のある池田さん。幼い頃の実家の建て替えをきっかけに抱いた「建物を考える人になりたい」という漠然とした想いが明確になったのは大学3年生の頃。学生コンペや就職活動を通して、設計を仕事にしたいと設計事務所へ就職。フリーランス期間を経て27歳で独立、現在6年目を迎えています。

 

「引き渡し時に住まいとしては8割の完成、住んでいく中で家族に合う形に変化していける家を目指しています」と池田さん。流行にとらわれず、洗練された“ちょうど良い”シンプルさで末永く快適に暮らせる家を提案しています。また、家具やファブリックなどインテリア選びのお手伝いもお任せください。

 

 

—– WORKS —–

hair salon Swallow

 

建築は建物の外と中を同時に作ることであるという考えの基、住み心地を追求した間取りはもちろん、街の景観に沿いながらも存在感を放つ、洗練された建物を多数手掛けています。デザインと性能の両方を兼ね備えた設計で、住宅だけでなく、リノベーションや店舗、事務所の計画や什器製作など幅広く対応しています。

 

 

 

池田設計室

Instagram(@d_office_ikeda)
10:00~19:00(要予約 時間外対応可能)

水曜定休

E-mail:d.office.ikeda@gmail.com
https://d-office-ikeda.com/

TEL.087-813-2475
香川県高松市木太町1868-2 ラ・トゥール林道1F中東

 

 


 

File04:杉村 高志

株式会社すぎむら / 代表取締役社長

 

1980年観音寺市生まれ。2000年4月に漆樹彩館すぎむらに入社。2013年7月に先代から承継し株式会社すぎむらを設立。手作りにこだわり自社工場で制作した無垢材の家具や、イランから仕入れた手織り絨毯「ギャッベ」を販売。西日本トップクラスの在庫数を誇る。

 

 

当社で製作した家具類は、どの品も決して安価なものとは言えません。ですが、製作した家具すべてに安心と信頼をお届けしたいという職人たちの魂が宿っています。

樹木に新しい再生の道を与えることで、用と美を兼ね備えた家具という名の芸術品に蘇らせる手作り家具工房すぎむら。「当社で扱う家具は量産性の家具と違い、職人が一つ一つ手作業で制作します。一から手作りなので完成度が高くないといけません。毎日が真剣勝負です」と強い信念をにじませる代表取締役の杉村高志さん。 1978年に先代の父親が家具の卸問屋を創業。和茶棚や座卓などを仕入れ、東京の百貨店をメインに卸商売を営んでいましたが、生活様式の変遷に伴い需要が減少。父が体調を崩したことをきっかけに、2000年頃から家業を手伝うようになりました。やがて「和家具の卸商だけでは難しい」と実感。扱う商品の路線を見直し、自社で天然木の丸太を仕入れ、家具を一貫して生産し販売へと大きく舵をきりました。

約15年間、家具を手作りしてはトラックに積み、毎月ひたすら営業で全国を行脚したという杉村さん。次第に取引先も増え、売り上げが安定したと振り返ります。「取引先やお客様の声に耳を傾けながらここまで来れたことが財産であり本当に人に恵まれました。これからも一つの商品を大事に作り、社員みんなで高いレベルの仕事をしていきたいです」。

 

昨年8月にリニューアルしたショールームには、無垢材のテーブルやキャビネット、ソファなどここにしかないオンリーワンの家具や小物をはじめ、色彩豊かな手織り絨毯「ギャッベ」が優しく出迎えてくれます。2階のショールームには、ケアキ、ナラ、カバサクラ、タモなど貴重な国産材を中心に、欧米産のウオールナットなどの一枚板がずらり。見て触れて、樹木の持つ独自で優美な表情に対面できます。

 

画像左:ダイニングテーブル (長さ)3300cm(幅)1450cm(厚み)75cm。

貴重価値の高いアメリカ産ウオールナットのダイニングテーブル。輪郭や特製、色合いなど見応えのある一枚板です。意匠をこらした椅子との相性も抜群です。なかなかお目にかかれない大きさも特徴です。

 

家具は毎日の生活に欠かせないものであり、生活を豊かにするものなので、使いやすさだけでなく、デザイン性にも配慮した製作を心がけています。またドイツ産植物油と植物ワックスをベースにした自然塗料で仕上げているため、安心して長くお使いいただけます。

 

唯一無二の手作り家具で 自然との触れ合いを楽しむ

天然の無垢材ならではの良さ、表情は一つとして同じものはありません。板独自の特性や良さを生かすには、切り出し方にも知恵と経験が必要です。それは社員みんなで一緒に考えながら作るというのが楽しい面でありながら、非常に大変です。

 

家具作りにおいて「乾燥」は非常に大切な過程。昨今の住宅は高気密住宅が多いため、冷暖房による温度湿度変化が木材に負担がかかります。ワレ、反りなどがないように、時間をかけてしっかり乾燥します。

木材の長所や短所、家具の丈夫さ、デザインなど職人が直接お客さまの要望を聞きながら対話できるのが当社の強みです。お客様のイメージを形にするオーダー家具の制作販売もしています。

 

—– INFORMATION —–

手織りじゅうたん 「ギャッベ」展 in 高松 開催決定!

手作り家具はもちろん、今回も現地イランから仕入れた「ギャッベ」がたくさんやってきます!ミニの玄関マットサイズから、5mサイズのビッグギャッベまで品揃え多数展示。皆様の御来場をお待ちしております。

 

日時:2022年9月23日(金)~25日(日)

場所:サンポート高松 (高松市サンポート2-1)

時間:10:00〜18:00 (最終日は17:00迄)

主催:手作り家具すぎむら ※最新情報はHPをご確認ください。

 

 

 

株式会社すぎむら
10:00~18:00

定休日/水曜日
https://sugimurakagu.co.jp

TEL.0875-27-8874
香川県観音寺原町19-1

 

 


 

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