こころの病気は誰でもかかりうる病気です。
「今まではこんなことなかった」「どうも普段の様子と違う」など、いつもと違うことへの気づきが大切です。そして、つらい症状が続いている場合は、専門家に相談してみることをお勧めします。
取材協力/医療法人社団五色会 こころの医療センター五色台、理事長・院長 佐藤 仁 先生
こころの病気を知る
こころの病気は、10代後半から症状として現れる傾向があります。こころの病気はその種類も多く、その症状もさまざまです。うつ病・反抗挑戦性障害・不安障害・ADHD・分離不安・摂食障害・パニック障害などが心の病の代表例です。
SOSサインに気づく
子どものストレスサインは、食欲不振・睡眠障害・口数が減る・疲労感・行動抑止(不登校)などがあります。以上のようなサインがあるからといって、必ずしもこころの病気とは限りません。
ストレスの原因となる出来事
入園・入学、長期休暇や連休明け、新学期の開始、転園・転校、友だちとの関係、兄弟の誕生、家族の不仲等の問題、TVや動画配信サービスなどがあります。
受診を考えるべき症状の目安
落ちこみがち、なんでもない細かいことが気になる、ゲームがやめられず生活リズムが乱れる、睡眠が不規則、学校での集団生活がちょっと苦手、人とコミュニケーションをとることが苦手、集中力がない、忘れ物が多いなどに心当たりがある場合は、できるだけ早目に発達相談の窓口や医療機関(小児科・児童精神科)などに相談しましょう。
早期発見すると何がいいのか
どんな病気でもできるだけ早く症状に気づき、速やかにきちんとした治療を受けることができれば、症状の悪化を防ぐことができ、回復も早く、軽症で済むことが多いといわれています。
ひとりで抱えず相談しましょう!
こころの健康や医療について、全国にある保健所や保健センター、精神保健福祉センターにて、幅広く相談を受けつけています。どこに相談してよいのかわからないときに利用しましょう。
【保健所・各市町村】 精神保健福祉センター
各都道府県・政令指定都市ごとに1か所(東京都は3か所)
医療法人社団五色会 こころの医療センター五色台
さまざまな職種と連携し地域に開かれた精神科医療を目指す
医療、介護、福祉と包括的な連携を図りながら、「地域に開かれた精神科医療」を目指しています。中核となる「こころの医療センター五色台」では、一人ひとりの患者の心に寄り添い、さまざまな精神疾患に対して、専門的な治療や支援を提供。また、高松駅前にある五色台クリニックと連携し、子どものこころの問題にも献身的に対応。2024年には、子どもの精神疾患に特化した児童・思春期病棟を開設予定です。